調剤薬局

ドラッグストア

■日本調剤

日本調剤は、関東地方を中心に全国に511店舗(2015年3月現在)を展開する調剤薬局チェーンです。調剤薬局に行くときには、それほどお店の名前を気にしないので、いつの間にか日本調剤の薬局にお世話になっていた、ということがあるかもしれませんね。調剤薬局業界ではお馴染みの会社のひとつです。ドラッグストア型の店舗はありませんので、注意してください。

この日本調剤の薬局には大きく分けて3つのスタイルがあります。大きな総合病院の門前にある「門前薬局」、首都圏を中心に、駅前や商店街などに出店している「面対応薬局」、そして複数の医療機関が入居するビルなどにある「メディカルセンター(医療モール)型薬局」です。

日本調剤のほぼ半数の店舗は門前薬局です。このスタイルは調剤薬局の定番ですね。面対応薬局は、帰宅途中のサラリーマンなどが気軽に健康相談に立ち寄れる薬局を目指しています。地域のお客様と話せる、アットホームな雰囲気づくりをされているようです。メディカルセンター(医療モール)型薬局は、複数の医療機関からの処方せんに対応するため、様々な処方せんを扱っています。ひとくちに調剤薬局といっても、スタイルごとにカラーが違うのですね。転職したらどういう薬局で働きたいかイメージされておくといいかもしれません。

日本調剤は企業理念として「医薬分業」を掲げています。医師に疑義照会するなど、薬の専門家としての高い知識とスキルが薬剤師に求められる時代です。そして、その力を身につける教育制度とサポートする調剤システムが整っています。日本調剤の薬剤師教育制度は業界トップクラス。eラーニング形式の研修があるのはもちろんのこと、社内には教育情報部のポータルサイトまで用意されており、「質疑応答システム」「スキルアップ講座」「ビデオライブラリ」など薬学関連情報が配信されています。知識ばかりではなく、コミュニケーション面での研修・講座もありますので、薬剤師としてのスキルを存分に高められる職場と言えるでしょう。

また、日本調剤ではジェネリック医薬品の普及、お客様への説明、サポートにも力を入れて取り組まれています。日本調剤のグループ企業に「日本ジェネリック株式会社」が含まれているのもそのためですね。ジェネリック医薬品の製造・販売・安定供給を担う企業がグループに入っているのは、これからの強みになっていくのではないかと思います。

薬局薬剤師の募集は、正社員、契約社員、パートがあります。新卒の場合は、エリア勤務コースと全国勤務コースがあります。また、薬局薬剤師とは別に在宅医療専任薬剤師という募集もあります。調剤経験があれば、在宅医療未経験でもOKとのことですが、こちらは正社員のみの採用になっていますのでご注意を。

薬局薬剤師の業務は調剤業務や窓口対応がメインです。上述のとおりジェネリック医薬品の普及に力を入れているため、先発医薬品1500品目に加え、ジェネリック医薬品約500品目を在庫しています。それらを組み合わせて、最適な調剤をしていくことになります。

給料・年収

正社員の想定年収は400〜800万円程度です。給与面で在宅医療専任薬剤師との差はありません。新卒年収は400万円程度です。その他、退職金制度、財形貯蓄、社内預金、団体定期生命保険、社宅制度、保養所、などの福利厚生があります。 パートの場合は時給1800円〜となります。

勤務時間

店舗の営業時間に合わせたシフト制です。(実働8時間)

日本調剤でのキャリア

薬剤師のスペシャリストとして、在宅医療や病院コンサルタントなどに向かうこともできますし、マネジメントを身につけ、エリアマネージャーや支店長として活躍することもできます。経営、採用、教育など企業本部のスタッフとなることも可能です。

社員教育・研修制度

充実しています。薬剤師として必要不可欠な薬学や店舗管理などの実践的知識および理念教育が全15ランクにまとまっている15ステップアップ研修をはじめ、各種の勉強会、スキルアップ講座が用意されています。オーべン・ネーべン制という、先輩社員が一対一でフォローする指導も行われており、安心して業務に取り組める環境があります。

日本調剤の特徴

調剤薬局として真の医薬分業を目指しています。その立場から、安全に医薬品を提供するために、薬剤師の教育、調剤システムが非常に充実している印象です。医師に依存した薬剤師ではなく、ひとりの医療人として自立して、医師に疑義を伝えることができる。そして、お客様には専門家として相談にのり、アドバイスをしっかりと伝えることができる。そういった薬剤師の育成に重きを置いています。

医薬品を扱うプロとして、知識を習得し、スキルを身につけたい方にはもってこいの企業でしょう。ただし、ドラッグストアのようなOTC販売には関わりづらいので、その点は確認しておきましょう。