■アインファーマシーズ

アインファーマシーズは、北海道札幌市に本拠地を置く調剤薬局です。アイングループの一員として、株式会社アインメディオ、株式会社ダイチク、株式会社あさひ調剤などのグループ企業と共に、全国に店舗を展開しています。

その強みはなんといっても、調剤でしょう。あってはならない調剤過誤ゼロを目指して、独自で調剤マニュアルや調剤のシステムを開発。薬剤師のスキルとまごころを育てる教育システムも構築した結果、アインファーマシーズは調剤業界ナンバーワンの売上となりました。徹底した安心・信頼へのこだわりが、実績に結びついているのですね。調剤を極めたい薬剤師の方には、とてもいい環境と言えるでしょう。

また、グループの理念には「まず、社員が幸せを感じられる会社でありたい」との言葉もあります。お客様に安心してもらえるサービスを提供するためには、社員が力を発揮しなければならない、との考えのもとで、社員を大切にする会社、働きがいのある会社、との方針が打ち出されています。「社員第一主義」こそが究極の「お客さま第一主義」とまで宣言されているのには、とても好感がもてますね。せっかく転職するなら、働きやすい職場にいきたいものです。

事業領域としては、調剤薬局事業の他にヘルス&ビューティ事業があります。こちらの事業ではコスメのセレクトショップである「トルペ」と、一般的なドラッグストアである「アインズ」、両方を併設した「アインズ&トルペ」が展開されているようです。女性の美を健康面から捉える都市型のショップとなっています。ビューティの方面にも関心があるなら、こちらの事業に関わってみるのもいいでしょう。

アインファーマシーズの採用は、正社員（新卒・中途）があります。パートでの募集も行われているようです。正社員・パート共に、調剤薬局かドラッグストアかで大きく分かれていますので、どちらを希望するかはあらかじめ決めておきましょう。正社員（新卒）の場合には、さらに全国転勤があるナショナル社員とその地域での移動となるエリア社員、自宅通勤の３つが選択できるようです。それぞれ給与に差がありそうですが、その点についての掲載はありませんでした。中途採用でも同じような区分けがあると思いますので、面接時に確認しておく方がよさそうですね。

業務内容は、調剤薬局ならば、処方鑑査、調剤、服薬指導、薬歴管理などです。ドラッグストア勤務の場合はＯＴＣ販売がメインとなります。やはり、調剤に重点が置かれているだけあって、業務内容に処方監査までしっかりと書かれていますね。さらに、アインファーマシーズでは在宅医療の取り組みも積極的にすすめられています。薬剤師の訪問薬剤管理指導なども行っていますので、ゆくゆくはそういった高齢化社会のニーズに合わせた業務に触れることもできそうです。

正社員の想定年収は新卒で400万円程度でしょう。中途採用の場合は、年齢・経験に応じてグループの規定により算出されるとなっています。調剤薬局勤務、ドラッグストア勤務など、従事する事業によっても給与は変化します。新卒の募集要項を見る限りでは、調剤薬局が一番高そうです。その他、育児短時間勤務制度、借上社宅制度、契約保養所、ファミリーハイク、従業員持株会、永年勤続表彰、財形貯蓄、大学院奨学資金制度など福利厚生も充実しています。なお、パートの場合は時給1700円〜2000円前後となります。

店舗の営業時間に合わせてのシフト制で、実働平均週40時間です。

店舗で経験を積んだ後に、店舗の運営・マネジメントに関わる薬局長、ブロック長、そして全社の経営に携わる本部スタッフになるなどのキャリアステップが用意されています。

社会人としての基礎を学ぶ新人研修や薬剤師研修など、一般的なものから専門的なものまで多彩な研修機会が設けられています。後輩を育てるための、ＯＪＴトレーナー研修というコーチングの研修やマネジメントを学ぶ新任薬局長研修もあるので、後輩の育成にも不安なく臨むことができそうですね。

調剤薬局重視の会社です。まずは、安心して薬が飲める、という当たり前のことをしっかりと行う。その徹底したこだわりが、調剤という強みを生んでいるのだと思います。独自の調剤マニュアル、調剤システム、そして教育制度を大いに活用して、薬剤師としてのスキルを高められる職場でしょう。

ただし、アイングループは１０社近い企業の連合体です。情報や内部体制の統一がどの程度すすんでいるのかは、わかりません。それぞれの企業で、文化の違いなどもある可能性がありますので、転職の際には十分注意しておきましょう。ご自身で会社の様子、店舗の様子を確認しておくといいですよ。