調剤薬局

ドラッグストア

■マツモトキヨシホールディングス

ドラッグストアのマツモトキヨシを運営するマツモトキヨシホールディングス。マツモトキヨシについては説明不要でしょう。ドラッグストア業界トップの売上高4953億円を誇り、店舗数も1486店舗と業界一位です(2014年 3月)。都市部に多いイメージですが、45都道府県に展開されているようです。ドラッグストアといえばマツモトキヨシ。定番ですね。

マツモトキヨシホールディングは19社で構成されるグループ企業。ドラッグストア・保険調剤薬局チェーン店を主な事業としながら、卸売事業や管理サポート事業も手がけています。変わったところでは、ドラッグとホームを融合させたホームセンター部門もあります。医薬品などの小売に関する事業を幅広くカバーしているようです。

特徴はなんといっても「大きさ」でしょう。企業規模、事業規模も大きいので、扱う分野も幅広くなっています。店舗では医薬品ばかりではなく、健康食品、衛生用品、化粧品、日用品など様々な商品を取り扱っています。お客様のニーズも予防・未病から、治療・療養まであるので、提供するサービスも多様です。お客様へのアドバイスに留まることもあれば、じっくりとカウンセリングする場面も出てくるでしょう。医薬品、健康という切り口から、生活をトータルサポートするドラッグストアですね。もちろん、在宅医療や介護にも対応しています。やっていないことはないのではないかとも思えてきます。

2009年にはプライベートブランド「MK CUSTOMER」もスタートさせました。その商品も医薬品のみではありません。化粧品、雑貨、食品までプライベートブランドで商品開発をしています。安全性、環境にも配慮した商品を、低価格で提供できる。これもマツモトキヨシの強みのひとつですね。商品数も2100点以上と豊富です。2014年からタイへの商品供給もはじまり、海外進出もすすんでいます。

今後は、一定地域に集中して出店するエリアドミナントを継続しながら、狭小商圏モデルの構築も行っていくようです。移動が困難な高齢者のニーズに対応して、自宅の近くにドラッグストアがあるという状況をつくり出していくということですね。こういった展開で、業界シェア10%、2000店舗を目指しています。積極的な出店が期待できそうです。

マツモトキヨシでの薬剤師の採用は、正社員、契約社員、パート・アルバイトで行われています。新卒、中途ともに募集中です。中途採用の場合、店舗ごとの採用で求人情報が掲載されているものもあります。また、マツモトキヨシファーマシーズなどの子会社単位での求人情報もありますので、それぞれどういった求人なのかを確認しておく必要があるでしょう。

業務内容は調剤業務やOTCコンサルティング販売、店舗運営です。一般のドラッグストアの業務と考えていいかと思います。健康相談にのる機会、在宅医療に関わる機会も出てくるため、意欲さえあれば活躍できるフィールドは非常に広いのではないでしょうか。

給料・年収

正社員の想定年収は500〜800万円程度、新卒年収は500万円程度の年俸制です。経験、能力によってはさらに高くなります。課長級で1100万円程度の年収になります。その他、社会保険完備、買物割引(10%)、薬剤師賠償責任保険、確定拠出年金制度、財形貯蓄、持株会、共済保険、提携保養施設など福利厚生も充実しています。

パート・アルバイトの場合は時給2000円前後となります。

勤務時間

変動労働時間制で原則実働8時間です。店舗の営業時間に合わせたシフト制になります。

マツモトキヨシホールディングスでのキャリア

スタップは多様にあります。薬剤師から店長、化粧品担当、採用課のリクルーターなどになることもできます。入社後にいろいろな可能性に触れた上で、自分のキャリアを考え、選んでいける会社です。

社員教育・研修制度

階層別教育、職種別教育、自己啓発を軸に、各種の研修プログラムが用意されています。中途入社研修や中途入社フォローアップ研修もあり、中途採用の方も安心して業務に慣れていける環境が整っているようです。eラーニングもあります。

マツモトキヨシホールディングスの特徴

よくも悪くも、最大手のドラッグストアです。規模が大きく、可能性は広がっています。自分から手を挙げれば、挑戦させてもらえる風土のようです。一方で、事業の範囲が広くて方針が掴みにくいということもあるでしょう。できれば、どんな働き方がしたいのかを転職前に明確にしておきたいところ。あれもある、これもあるな状況でキャリアに迷ってしまう危険性もあると思いました。

研修制度や福利厚生もそつなく整っています。この大手企業のいい環境をどのように活かして、これからの薬剤師のキャリアや目指す働き方を実現させていくか。もちろん、やりたいことができない状況にもなります。そこも含めて、転職前にしっかりと検討しておきましょう。