■フロンティア
株式会社フロンティアは調剤薬局「フロンティア薬局」を運営し、全国に138店舗(2014年3月 現在)を展開しています。2013年4月に福祉用具のレンタル・販売をしている株式会社ハートウェルと合併して、福祉事業と薬局事業の2つを手がける企業になりました。調剤薬局と福祉用具。顧客は似ていますが、サービス内容は違った2つだと思います。ここがつながったことで、また新しいアイデアが生まれて事業につながっていく予感がありますね。
フロンティアの理念は「人と心を大切にする」です。薬局においても、薬剤師を大切にすることを掲げています。お客様、患者様が安心して薬局を利用するためには、まず薬剤師が安全な薬を提供できる体制が必要です。調剤過誤などがないように、ピッキング、調剤のミスを防止する安全管理システムが導入されています。また、対応しきれないクレームなど、何かトラブルが起こったときにもスグに対応できるように「24時間ルール」が定められています。これは上司(薬局長や本部長など)がトラブルの報告を受けた場合は、必ず対応しなければならないというもの。的確な指示が上司から伝えられるので、例えば停電でシステムがダウンしたときなども落ち着いて業務に向かうことができますね。
フロンティア薬局は在宅訪問、訪問服薬指導にも取り組んでいます。剤薬局への来店が難しいお客様、患者様のご自宅や施設に薬剤師が訪問するので、正しい服薬方法の指導が丁寧に受けられます。服薬状況の確認も正確にみてもらえると安心できますよね。必要に応じて、医師への情報提供も行うようです。
さらに、訪問先でお客様、患者様の生活環境を把握することができます。健康的な生活環境になっているのかどうか、お困り事はないかどうか、などをしっかりとヒアリングできるのですね。そうすることで、本人だけではなくご家族の安心も得られます。どの薬を飲むのか一目でわかるように、服薬のタイミングに合わせて一包にまとめて薬をお渡しする取り組みもはじまっているようです。福祉用品、介護用品を扱うハートウェルとの合併で、介護などの相談にも対応ができるようになると、さらにサービスの質が上がりそうですね。
フロンティアでの薬剤師募集は、正社員、契約社員、パート、嘱託社員でされています。正社員は、中途・新卒ともに採用を行っています。正社員では、全国転勤がある総合Aコース、特定エリア内での勤務となる総合Bコース、自宅から通勤可能な範囲での勤務となるエリアコースがあります。それぞれ給与に差があるようです。
薬剤師の業務内容は、主に調剤薬局での業務、調剤や服薬指導となります。しかし、店舗によってはOTCに力を入れているところや、在宅医療に力をいれているところがありますので、一概には言えないというのが実情のようです。どのような店舗に勤務して、どんな業務に関わりたいのか、転職するときには改めて考えておくといいかもしれません。
正社員の想定年収は500〜700万円程度、新卒年収は400万円程度です。勤務地を限定するかどうかで年収は変わってきます。その他、各種手当、退職金制度、資格取得補助制度、育児休暇、育児時短制度などの福利厚生があります。
パート・アルバイトの場合は時給1800円前後となります。
週40時間勤務です。 ※勤務時間は店舗によって異なる1ヶ月変形労働時間制。
一般薬剤師からはじまり、管理薬剤師、エリアマネージャー、支店長、本部長とステップが上がっていきます。現場で経験を積んで、「社内認定薬剤師」となることもできます。
支店長研修、エリアマネージャー研修などの階層別の研修と、薬歴、疾病、薬学的定期研修などの職業別の研修があります。eラーニングでは、薬剤師生涯研修プログラム全1000種類のコンテンツを会社申込により格安にて受講することができます。その他にもマナー、コミュニケーション研修などもあり、安心して接客に臨めます。
薬剤師が大切にされている会社です。調剤過誤やクレームなどのトラブルは避けたいものですが、ヒューマンエラーはどうしても出てきます。そんなときに、慌てずに対処できる体制が整っているのはとてもありがたいことですね。上司や会社が守ってくれる、と信じて集中して業務に励むことができそうです。
また、今後の展開として、介護用品、福祉用品や住宅リフォームまで扱える会社との合併には大きな可能性が秘められていそうです。高齢化社会が進展する中で、介護へのニーズは高まっています。ケアプランの作成なども薬局が担ってしまえる。そこは大きな強みとなってくるでしょう。新しい時代に対応した事業の開拓にも薬剤師が活躍できるフィールドは広がっています。